どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

長瀞アルプス&宝登山と山ステーキ

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……え?GW?……前半は仕事ですが何か?……10連休?私は後半に4連休だけですが?(悔し涙)転職しても同じ業界のため、相変わらず浮かれる人々を横目に、いつもの通勤ルックで会社と家を往復しておりましたよっと。

 

シフト制の休みのため、今回のGW前半、うまいこと4/28に休みが一日出来たので、GW恒例の妹夫婦と一緒の家族登山をしてきました。

いつもなら5月に入ってから妹一家が泊まりに来て山登りってのが恒例だったんですが、今年はGW後半に姪のピアノ発表会があるので練習させたいし、ピアノ教室もあるしってんで、私の一日のみの休みに合わせて前日から泊まりに来てくれました。

晴れ男&晴れ女の妹夫婦の晴れパワーは、今回もいい仕事してくれて、前半では晴れマークで雨0%はこの4/28のみ。風も強くない良い天気でハイキングに最高!

妹たちを連れて行くと、山系アウトドアは絶対晴れるからほんとにはかどる。去年なんか曇/雨マークの戦場ヶ原で見事晴れたからねー。この特技、貸出したらお金が取れるんじゃないかと思う今日この頃(笑)。

 

GWの混雑をさけて早め早めに動きたいので、当日は4:00起きで5:00出発ペースで動きました。高速も混まず、目的の長瀞駅に7:00ちょい前に到着。駅前パーキングに車を止めて、長瀞アルプスの登山口のある野上駅へひと駅電車移動。

通常の山行の基本、昼前山頂到着の時間配分で動くと山頂が混んで場所が取れなくなる可能性が高いので、今日は昼ご飯を前倒しで、10:00頃には場所確保するつもりで動きます。

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秩父線長瀞駅は、レトロな木造作りが毎度ながら素敵。秩父線のこんな駅、登山しなければ利用することも乗る事もないよなー。

基本、車での移動の登山なんですが、時々車を置いてから登山口のある場所へローカル線を利用する事があります。こんな事が無いと一生乗ることもない路線や降りることもない駅に行けるのも登山の醍醐味のひとつかも。

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7:21発登りに乗るために無人の改札をくぐる。スイカの自動改札に慣れた身には昔ながらの改札は新鮮。朝のこの時間に長瀞に居るのも新鮮だけど。時計、まだ7:15分だよ。

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郷愁を覚える木造の駅。1番線と漢字な表記もイイ。この駅、鉄に人気あるんだろうな。姪も妹も、懐かしい感じの駅に喜んでました。

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秩父線入線~。二両かと思いきや三両編成でした。

これで隣の野上駅に向かい、野上駅でトイレや準備を終えて、のどかな畑と住宅の舗装路を登山口に向けて出発。

登山口まで15分ほどかかりますが、ちょうどよく体も温まるので、程よいウォーミングアップになっていいのだ。

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住宅地のお寺の角曲がった、個人宅の裏手にある登山口。知らないと見落とすけど、長瀞アルプスとして盛り上げたい地元の方々の手製看板や、行政の用意した指導標があちこちにあるので迷いません。

お寺の横に立派な公衆トイレも出来ていたし。綺麗で出来たばかりのようでした。長瀞アルプスはコース途中にトイレがありません。野上駅の公衆トイレが今まで最終トイレでしたが、これからは登山口に近いこのトイレも活用させてもらおう。

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ここから休憩せずに歩いて2時間。子供もいるし、自分の予測では2時間30分からもしかしたら3時間ぐらいかかるか。只今8:00、10:30の登頂目指してさあ、がんばるぞ!

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まずは尾根に乗るまでの登り道。

アルプスっていっても、200Mくらいの高さの丘陵地帯というか低山の尾根部分を宝登山まで行けるハイキング路なんで、子供でも行けるような整備された道です。

ただ、ちょうど芽吹きの時期で山は緑が大変綺麗。

道端には芽吹いたばかりのシダとか、咲き始めた野草とかがたくさん。木苺の白い花やヤマブキの黄色、ヤマツツジの赤にすみれの紫……ってかんじで姪も飽きないです。

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咲き始めのガクアジサイかな?

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尾根に乗る。低山の尾根だからもちろん樹林帯の尾根道で、樹林帯だからこそ風もなく、新緑越しの空気が全てを薄緑色に染めて目にやさしい。

まあまあ風もあったけど、山の中にはいると木々が防風してくれるので歩いてれば汗ばむほどです。

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三歳から始めたGWハイキングももう三回目。6歳になり小学生になって身長も大きくなりました。足なんか21.5cmある。いつまでハイキングに付き合ってくれるかなと思いつつ毎年一緒に歩きます。

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いやー、ほんといい時期。あとちょっと早いとまだ緑が少ないし、過ぎると緑が育ちすぎて濃くなってしまう。山ではほんのひと時の、さわやかな若芽の時期です。

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新緑が、日頃のパソコン酷使で疲れた目に染みるー。

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ちょうどヤマツツジの咲き始めから盛りに向かう時期で、あちこに朱色の賑わいを見ました。

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朱色のトンネルで記念撮影。

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落ちてた花を頭に挿してあげたら大喜びでした。女の子だもんなー。

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途中から折れた木を見つけて登って遊ぶ姪。小学生なんて、なんでも遊び道具に変えてしまう天才だし、こういう木を見つけたら自分も必ず登ってたよな。フィールドアスレチックとか大好きだった。

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木々の隙間から遠くに秩父の山が。長瀞アルプスは全体的にゆるい登山道で歩きやすいですが、低山の名も無いピークをいくつか超えるので、上り下りが地味に足に来ます。そろそろ疲れてきたところで小鳥峠の長瀞アルプス出口。

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出口に咲いてた紫の花もついでに挿してあげる。子供の髪の毛はつやつやでうねりもなく、健康的で羨ましい。

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ここからは舗装路を500~800Mくらい歩いて宝登山登山口に向かいます。

え?長瀞アルプスの先があるの?と、地味な上り下りで疲れてきていた妹が抗議の声(笑)。……妹よ、ラインで何度か言ったよね、長瀞アルプス宝登山だと(笑)。

姪には宝登山の登山口にある毒キノコの看板さがして♪』とお願いすると、がぜんやる気出して走って探し始める。

姪にはキノコ図鑑を前に買ってやったんだよね。愛読してると聞くし、ウチに来るとウチにある図鑑を必ず読んでるので、この一言は長瀞アルプス後に疲れてダレてくるだろう子供には効くと思ってシュミレーションしてた♪

子連れ家族登山は、いかに子供を飽きさせずに楽しく居させるかがポイント。

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宝登山登山口名物、毒キノコ看板(笑)。長瀞アルプス出口の小鳥峠からアスファルトを登りながらしばらく歩くと左手に出てきます。これがある場所が宝登山の登山口。

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さて、ここから宝登山登山の開始です。

宝登山、実はこちらから登るとほぼ直登で、そのためここから階段地獄が始まります。その数200段。

長瀞アルプスでちょいと疲れた体にトドメ差す階段です。皆、この階段では老若男女・玄人も素人もゼイハアしてるから、我々もゼイハアしながら登るのだ。

この年になるとジョギングやマラソンでもしてない限り、日常で息を上げることなどそうないから、これはこれで苦しいけど好きだったりする。

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ちなみに、第一の階段は二段構えで、登ったあとにすぐ同じ長さの階段が現れて心折るし、第二の階段は長過ぎて心折れる。第三の階段はもうどうでもよくなり、第四の階段を無心で登ると頂上ですww

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第一の階段の手前のヤツ。これはこれでなかなかの手応えではあはあしながら登る。

これ、登り終えるとすぐに同じ長さと斜度の階段がもうひとつ構えているというエグさ。確実に体力を削ぎ落としに来るヤツ。

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第一の階段の手前で、おーースゲー、ヤベーと写真を撮る妹と自分を後ろから主人が撮っていました。義弟と姪は先に登ってます。

姪に200段あるか数えて?ってお願いしたらやる気出して大声で数えながらポンポン楽しそうに登る。子供は身体が軽いからラクにポンポン登れるんだよねー、羨ましい。

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第二の階段。前は木の土留が腐蝕して土が流れてしまい、えぐれた歩きにくい階段だったけど、土留をやり直したみたいで新しくなって多少は登りやすくなってました。

それでも高さがまちまちで、歩幅と合わなくて疲れる&長くて嫌になるのはそのまま(笑)。このあたりで妹がお尻の筋肉が痛いと言い出す。……妹よ、階段はあと二回はあるんだがんばれ。

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第三の階段。このあたりで、皆、階段をのぼるより脇を歩いたほうがラクと気付き、脇をもっぱら歩き始める。階段より足の上げ下ろしが少なく済むので、脇の坂道のほうがマシなのだ。

私も常に山の階段は脇が歩けるなら脇を歩くし、ジグザク登りをしたりして、なるべく足の上げ下ろしを最小に抑える努力をしてマス。

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第四の階段。こいつを登れば頂上!姪だけが元気に数を数えながら登りきりました。我々大人はハアハアゼイゼイしてグロッキーになりながら到達!

200段あるという階段、ほんとうに全部かぞえるとそれくらいあったよ。

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登ると開ける秩父の山々の景色に、義弟がおお!と歓声を上げたのが嬉しい。

義弟は、登山は我々姉妹に付き合ってくれているので、少しでも山登りのいい面を感じてもらえればと思う。急登後の開ける景色は登山の醍醐味のひとつだから、少しでもそれを味わえてもらえたらいいなと。

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はい、まずは登頂記念撮影。妹と姪と。登頂10:30でしたが、GWだけあってけっこう人が多かった。ふだんのこの時間なら人影まばらなのに。山頂の看板前も人が順番に写真撮るくらいには混んでました。

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左端が秩父のシンボル武甲山。真ん中あたりが三峰神社のあるあたりで白岩山や和名倉山など。右は山梨方面の甲武信ヶ岳屋や木賊山がちょろり(展望図にそう書いてあった。私にわかるのは武甲くらいw)。奥秩父山塊を見渡す展望です。

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日当たりが良い斜面ではヤマツツジが満開です。ヤマツツジごしの武甲山と、麓に広がる秩父市街地。

武甲山は、去年に羊山公園からの琴平丘陵ハイキングコースが武甲山のわりかし側で、山からドーン、ドーンと石灰岩採掘の発破の音がしていたのがすごく印象に残っています。

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早めに着いたので景色のよい広めのベンチに場所を確保でき、山飯の始まりです。今日は皆、時間の早い山メシのために朝ごはんほぼ抜いてきてるからお腹空いてます。

今日のメニューは山ステーキ。山ステーキとメスティンで炊くご飯で山ステーキ丼と、焼いたパンに挟んだ山ステーキサンド。

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まず、ステーキ肉を焼きます。大人四人前なので霜降り和牛とアンガスビーフと二枚焼いて、それぞれ一口大に切りフライパンに戻し、既製品のステーキダレを絡ませます。

バゲットはナイフで切込をいれて開いて、もうひとつのシングルバーナーと焼き網で軽く炙っておきます。

レタスを敷いたバゲットにタレを絡ませた肉を挟みます。

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出来上がりー!

ちょっといい和牛の霜降り肉を使ったので、肉汁と醤油ベースのステーキタレが絡んで、脂っこいそれをレタスが相殺しつつパンが受け止めて美味しかったーー!今度はレモンもあると一層爽やかでアクセントになるかもしれないから、くし切りレモン持ってこよう。

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さらにメスティンで炊いたご飯を各自のシェラカップに盛り付け、レタスを敷いて、タレと絡めた肉を盛り付け、フライパンに残ったタレを上からかけたステーキ丼。

これもがんばって担ぎ上げた、保冷剤いれて冷やしたノンアルコールビールのプルタブをプシュっと開けて、みんなでいただきまーす♪

……サイコーでした。山登り後の肉は『正義』。冷えたノンアルコールは『甘露』。

 

食べてる間に予想通り山頂は満杯になり、早めに良い場所を確保できて昼飯に出来て良かったです。

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ご飯を食べて片付けて、ロープウェイ駅まで降りてきます。先程までいた山頂は黄色の字で書いたあたり。

宝登山は麓にパワースポットの宝登山神社、山頂にその奥宮があるんで、山登り客だけでなくふつーの観光客もロープウェイでたくさん来ます。山頂には香りのよい蝋梅(ロウバイ)園もあるので(開けた辺り)、冬は蝋梅を見にくる観光客で賑わう場所。

また名前が宝に登ると書くので、宝くじなどの願掛けに来る方もいるとか。秩父の有名なパワースポット、三峰神社の流れを汲むので狛犬はオオカミ。

そして、もともとは火を止めるでホドと読まれていたので、火事予防の御札があるそうです。

トイレを済ませ、ロープウェイで降りて車を停めた長瀞駅へ向かいます。

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宝登山ロープウェイがまたレトロな感じで。子供の頃から変わらない昔懐かしいロープウェイです。麓まで5分。

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長瀞駅へ向かう参道に、有名なかき氷の店、阿佐美冷蔵があるのでそこへ立ち寄るつもりでしたが、さすがにGW、大量に人が並んでいて入れないため、前に立ち寄りした手前にある『やました』という喫茶店へ向かいます。待つことなく座れてかき氷を注文。

ここも阿佐美冷蔵の氷を扱っているんで、削り方まで同じではないけれど秩父の天然氷のかき氷は堪能できます。

姪はラ・フランスシロップ、私は宇治金時と小豆、妹はほろ苦キャラメル味をチョイス。写真手前が妹のほろ苦キャラメル練乳付き。

ふわふわで口当たりいい氷は、食べても頭がキーンとならないのが特徴です。山ステーキでかなり回復したけど、疲れた体には甘いものが染みる~。うまーーい♪

長瀞アルプスと宝登山歩きの時は、下山後のお楽しみで、秩父天然氷の阿佐美冷蔵のかき氷もお忘れなく。

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その後、せっかくだからと長瀞の石畳を散策し、帰り道は下道で東松山へ抜けて、東松山で立ち寄り温泉して汗を流してさっぱりして帰宅しました。

 

その後、翌日29日から今日まで仕事のため、登山疲れした体を休めるまもなく働いていたのでほんと身体がクタクタで、ほんとうは平成中に記事書きたかったけど令和になってしまったという有様です。

久々に山メシ道具を詰めて少し重ためのザックを背負って歩いたら、腰がちょっと痛くなりました。ここんとこ山歩きの練習歩きが多くて、ザック背負わないで歩いてたからなー。久々の愛用ミレー・サースフェー、なにも入ってなくても1.4㌔は重たかったわ。

 

こうやって皆で材料担いで山メシするのが妹たちも気にいってくれているみたいだし、何より普段あまり食べない姪が、さすがにたくさん歩いてお腹が空くらしくご飯の食い付きが良くなるのがハイキングの副産物として嬉しい。

家族で登るのは次は夏休み、今年は美ヶ原の2000Mの高原からの、本物のアルプス展望と高山植物の花畑を妹たちに見せたいと計画中です。

 

その前に、GW休み中にどこか一山歩きたいわー。八ヶ岳とかあの辺りの残雪の山、行けたらいくかも。

令和もこんな感じで、ゆるーく無理のない山歩きをしていこうと思います。