どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

金時山

f:id:Aoituki:20201003221203j:plain9/30水曜。久しぶりの朝からの晴天予報。朝晩冷え込んできたし、金木犀も咲き始めたし、そろそろ紅葉かとあちこちの名所のライブカメラやヤマップのログなどチェックしたもののまだどこも早い。

うーーん、せっかくの晴れて気温も高めの晴天、じゃあどこへ行こうかと考えて、そうだ!晴れてるならきっと見えるはず!富士山を見に行こう!と、箱根の富士山ビューで有名な山、金太郎伝説の金時山を歩いてきました。

 

 先週、車中泊五色沼だったので、今週は普通に朝5:00起きで6:00出発。ナビは金時神社(正式には公時神社)の駐車場でセット。圏央道から厚木JCT小田原厚木道路へ。終点の箱根口ICで箱根に入るので、そのまま箱根湯本駅抜けて→塔之沢を抜けて→宮ノ下の富士屋ホテルなど横目に見て→箱根ガラスの森美術館を左手に眺めて仙石原方面へ抜けます。すると右手に【公時神社】の看板が見えてきます。

神社入口と書いてあるのに入るとゴルフ場なのでびっくりしますが、駐車場の突き当たりを左に行くと神社の無料駐車場。また、ゴルフ場だから間違えたかなとここを通り越して一本先を右に入ると建設中の道(金時隧道)で警備員が居て、こっちだよと警棒で指し示している右に入る細い道を入るとこれも神社駐車場に出ます(ゴルフ場からもこちらからも駐車場に繋がってる)

神社無料駐車場はあまり台数止められない(2ヶ所で15台くらいか)駐車場なので、神社駐車場がいっぱいなら有料のゴルフ場へ止めさせてもらいます(ゴルフ場駐車場1日500円)。今回は神社駐車場の最後の一台に止めれてラッキー。6:00に出て到着は8:00でした。

今回は一番メジャーな金時神社コースから登る為この駐車場にしましたが、他にも乙女峠からや矢倉沢から、長尾峠や明神山からの縦走などコースは色々あるので、登りたいコースや下山口に合わせて駐車場選べますし、下山口や登山口にバス移動も可能。観光地にある山はバス交通網が整っているのがいい。箱根も例外ではなく、ここも電車やバスで来れる山です。反対の御殿場から来るにも近い場所なので中央道経由の御殿場からのアクセスも良いところです。

f:id:Aoituki:20201003221600j:plain今回のコース。行きは黄色帰りは紫です。行きは金時神社の裏から行く、金時神社コース。一番メジャーなコースです。途中に金太郎伝説の巨石などあって楽しい。が、終盤の矢倉沢分岐から先がなかなかキツイかな。帰りは途中から矢倉沢分岐で仙石原へ下るコースにしました。こちらは途中からは笹原で開けるけど、密集した笹が頭超えているので展望は良くないです。樹林帯がないから明るいけど、風が抜けにくく晴れてると暑いかも。どちらにしろ金時神社に着いた時点で、後ろにそびえる金時山のなかなかの斜度に、これはキツイかなーと思っておいたほうが間違いない(笑)。登山口で700m、山頂で1212m、高度差500mを登ります。最後の200mぐらいが一番きつい。ほぼ直登。ただし、その辛さは山頂で大展望に報われますw

f:id:Aoituki:20201003221617j:plain箱根は今や国民的アニメのエヴァンゲリオンの舞台だった場所。第三新東京が箱根だったのは周知の事実ですwそんなわけで、ずいぶん前からあちこちエヴァとコラボしています。この金時神社駐車場のトイレもそうでした。

f:id:Aoituki:20201003221629j:plain男性側はもろ初号機カラー。

f:id:Aoituki:20201003221641j:plain入口からこう。なんか、この障害者用トイレ、奥でネルフへ通じてる秘密のエレベーターがあると言われたら信じそうな佇まい。

f:id:Aoituki:20201003221654j:plain女性個室内。個室内もここまで徹底されると逆に突き抜けて気持ちいいわ。

f:id:Aoituki:20201003221709j:plainトイレ注意書きもネルフ使用にするとかっこいいなー。そんなわけで、登山前の頭の中は使徒襲来時の警報とミサトさんの声と、エヴァ出撃のテーマソングが流れておりました。

色物的な仕様wと合わせても登山口公衆トイレとしての評価はAAA+で、ベンチや下山後の靴洗い場まであります。ベンチ、あると登山靴の紐結ぶにすごく便利だし、靴洗い場があると、帰宅後に靴の裏を洗わなくて済むし。登山後に汚れた登山靴を車に積む為、靴用トレーを使っているけど、無い人はここで洗ったほうが車内汚れないよね。

f:id:Aoituki:20201003221723j:plainトイレ裏手の階段を登り、少し舗装路を行くと公時神社に出ます。舗装路をそのまま神社の裏手へ行くとそこで舗装が終わり、そこが登山口です。

f:id:Aoituki:20201003221735j:plain最初はゆるめの登り。朝日の中、杉並木の中を登ります。いつも思うけど、最初の30分から1時間が一番つらい。まだ体が運動のペースになってないから。だんだん体の心肺機能とか追いついてきて、足運びとか楽になるのは登山開始からしばらくしてから。

f:id:Aoituki:20201003221749j:plain金太郎手鞠岩。……軽自動車くらいあるが、これを手鞠に?……金太郎恐るべし。

f:id:Aoituki:20201003221801j:plain道は徐々に斜度があがります。地形図見てわかっちゃいるけど。

f:id:Aoituki:20201003221815j:plain手鞠岩から15分くらいで金太郎宿り岩という巨石に出ます。

f:id:Aoituki:20201003221827j:plain金太郎が山姥と共に住んでいた場所とか。 小さな家くらいある巨石が真ん中なら割れているのがなんかすごい。よく転がっていかないもんだ。登山道はこの宿り岩の左手を岩を巻いて上に登ります。

f:id:Aoituki:20201003221841j:plainちょうど岩の裏側。割れ目が見えるかと思いきや見えなかった。かなり太い木が生えていて、植物の根が岩を支えているんだと思う。

f:id:Aoituki:20201003221916j:plain宿り岩を超えると、すこしだけ平坦な道になります。登りに疲れた足リフレッシュポイント。山道では平坦は正義

f:id:Aoituki:20201003221930j:plainこの看板から先は少しキツめの登りになります。コースタイム45分だけど、キツくて休み休み1時間はかかったぞw

f:id:Aoituki:20201003221946j:plain延々、こういう感じの根っこと土留め階段混じりの急斜度の道が続きます。

f:id:Aoituki:20201003222005j:plainホトトギスの花。開花時期だったのか、この山では多いのか、金時山ではたくさん見ました。

f:id:Aoituki:20201003222020j:plain矢倉沢分岐。分岐手前は景色も開けて平坦で気持ちいいですが、ここから先は階段地獄でした。コースタイム20分?……倍掛かりましたわよー。

f:id:Aoituki:20201003222035j:plainこんな感じで延々、木で土留めされた階段が続きます。もちろん斜度もさらに増します。金時山、人気の山なので平日もかなり人が多く、登山武装から観光客までたくさん居ましたが、皆、ここは途中で休み休み、息を整えながら登っていたな。

f:id:Aoituki:20201003222052j:plainしばらくすると左手に開けた平坦な道になります。青空のもと、奥には芦ノ湖、手前の噴煙は大涌谷か!芦ノ湖の右奥には駿河湾まで見えて、箱根が一望に気持ちが上がるポイントでした。

f:id:Aoituki:20201003222107j:plain箱根大展望の先は岩がごろごろしたかなり急な岩道になります。右側が切れ落ちていたり、岩によじ登るような所も一箇所。先ほどの木の階段より急な道に青息吐息でヨタヨタ登ります。すると、先が開けてきて青空が!やった!山頂!

f:id:Aoituki:20201003222122j:plain正面に、どどーーーんと富士山が広がります。いままでの登りで富士山が一切見えなかったので、もしや今日は富士山は雲で見えないのか?富士山見るために苦行wに耐えているのに無駄足か?と思っていたけど、金時山がじゃまで見えない位置関係らしい。だから頂上に来ないと富士山見えない。

しかし、この展望はいままでのキツい登りの苦しさがすべて吹っ飛びます。登山アメとムチのアメ。目の前にいきなり富士山どーーん、これはクセになるw人気の山の理由がわかります。

f:id:Aoituki:20201003222137j:plain金時山と富士山の間には他の山がないので、ほんとうにずどーんと富士山で気持ちいい展望です。赤とんぼがたくさん飛び交う山頂、空の雲も秋の雲だなー。

f:id:Aoituki:20201003222154j:plain山頂には日陰はないけど、皆、適当な岩に腰かけて富士山をしばらく眺めていたな。富士山、いつまでも眺めてられるのでその気持ちわかるー。

f:id:Aoituki:20201003222213j:plain肉眼で見ると、この倍くらい迫力あります。こういう時、写真もどかしいな。肉眼だと、もっとすごいよー。

f:id:Aoituki:20201003222228j:plain今日はうっかり行動食を忘れて、途中からオットに腹減った~、シャリバテる~、お前のせいだ~と責められてwいた(行動食は私の担当)。焼きそばパンだけで朝飯しっかり喰わんからじゃい!登山前にセブンの大きなおにぎりとゆで卵食ったワシは大丈夫じゃ!と言い返しながら登っていてましたがw自分も普段だと多い量の朝食でも、上についたら腹減ってきてたのでそれだけカロリー消費する急登だったと。

今日はマルタイ棒ラーメンに、生卵持参で卵落として。空腹で足りないオットは予備で持参したモンベルのガーリックリゾッタ(お湯入れてできるやつ)も食べていた。富士山眺めながら食べる山メシは格別です。

f:id:Aoituki:20201003222242j:plainコースタイム1時間半記載でしたがとんでもない。どんだけ健脚だとそのタイムなんだろー。ヨタヨタ休み休み登る我々はヤマップのログで2時間20分かかってましたw

8:35登山開始で10:55に山頂について場所を確保し、ゆっくり脚を休めながら食事をしました。山頂には2時間いたかな。久々にずいぶんゆっくりとランチ休憩。

金時山の山頂は、茶屋が二件とバイオトイレがあるので、食事も茶屋で取ることができます。アイスなんかも売っているので、食後にアイスモナカなんか食べながら富士山眺めます。ラムネとか冷たいドリンクも売っているので、お茶を買いましたが、ひえひえのお茶、うまかったなあ!

f:id:Aoituki:20201003222256j:plain山頂にある、金太郎のマサカリ。ここは記念撮影スポットみたいで、富士山バックに写真撮る人たくさん。

f:id:Aoituki:20201003222313j:plainさて、名残惜しくもそろそろ山を降りないと。12:51に下山にかかりました。

f:id:Aoituki:20201003222331j:plainいつものとーり、下山は早い。写真あまり撮らないし、息も切れないから。矢倉沢分岐までさっさか降りて、分岐から矢倉沢コースに入ったとこです。登山は【登りは体力、下りは技術】の世界。弱点の筋力不足からくる膝裏の痛みが出るまでの時間をどれだけ伸ばせるか=脚力温存を第一に考えながら降ります。下りは絶対ダブルストックで脚力分散します。登りはだいたいシングルストックだけど。

f:id:Aoituki:20201003222348j:plain途中で見つけたホトトギスの花。あちこちで一輪や二輪で咲いてるのはみたけど、本来はこういうふうに咲く花なのかな。ここは日当たりが良くていい場所みたいだからこんなに咲いているのかも。

f:id:Aoituki:20201003222406j:plain矢倉沢コースは頭まである笹原が多く単調だったので、登りは金時神社コースで正解だったねとオットと話しながら降りました。途中、開けた場所に大岩発見。斜面にあるので、上に行けば登れそうと回り込んで見ました。

f:id:Aoituki:20201003222421j:plainおお、上も平坦で登れるぞ。しかも真正面大涌谷だ!

f:id:Aoituki:20201003222436j:plainザックを背負っているのでそのまま寝転がりますwすこしだけ、10分か5分ほど休憩。日差しは眩しくて暑いけど、風が抜けるので気持ちいい。帽子を顔にのせてしばしのお休み。

f:id:Aoituki:20201003222450j:plain大涌谷、もくもくだなー。箱根に来たからには帰りは温泉。よし、温泉楽しみにがんばって降りるぞ。

f:id:Aoituki:20201003222506j:plain14:52に無事下山口の金時山コース登山口に到着!コースタイム1時間15分ですが2時間かかったw

f:id:Aoituki:20201003222520j:plain 仙石原の別荘地に出るので、国道まで歩きます。このあと、国道脇を10分くらい歩いて金時神社駐車場まで戻りました。降りた国道にバス停もあるから、バス利用も可能だけど、バス待つより700mくらいだから歩いちゃえと。

f:id:Aoituki:20201003222536j:plain15:00に駐車場着!お疲れ様~。朝は満車だった駐車場も空いて、駐車場の白線までエヴァ仕様と気がつきました。

f:id:Aoituki:20201003222548j:plain軽自動車専用も、ネルフ仕様はかっこいいなー。

f:id:Aoituki:20201003222601j:plainそして自販機も当然のようにエヴァ仕様でした。

f:id:Aoituki:20201003222616j:plainドクターペッパーがあるのがポイント高いw

このあと靴やストックの泥を洗って、温泉へ向かいました。色々迷った末、箱根湯本の湯の里おかだへ。

yunosato-y.jp

ここの母体のホテルおかだに、妹が以前泊まったことがあって、食事も美味しくて良かったよー、コスパ良かったと言ってたのを思い出したし。箱根価格だから入館料1450円するんはしゃーないwお風呂はちょっと塩素臭が強くて、温泉をあまり感じれなかったのが残念だったけど、露天の種類が色々あって、ジャグジーになった露天寝湯で筋肉をほぐしました。ホテル系はアメニティも良くて、シャンプー&リンスも髪がきしむこともなく、つるつるに。

ご飯はミックスフライ御膳とエビフライ&カツ御膳を頼みましたが、エビフライがすごく大きくて美味しかったー。あれで1790円はお得。施設も綺麗だし、休憩室で仮眠もできて、登山後の汗流しと食事で考えればいいかもー。

 

箱根でいつも行く日帰りは同じ湯本の天山で、何度もリピートしてたから他の日帰りにしてみたんですが、やっぱり自分たちは天山好きかな、あそこ熱湯だから登山後の疲れた筋肉には良くないかなと避けたんですが、次回行く時は天山にしよう。

天山湯治郷

 

このあと、行きと同じく小田原厚木道路から帰宅路へ。6:30頃出て8:50には帰宅、洗濯して片付けて早めに寝ましたが、ふくらはぎの筋肉を酷使したらしく、まだかすかに左足ふくらはぎ痛いw

しかし、あーいう急登だと帰りに早く膝裏の痛みが出ていたけど、今回は昼の休憩で敷物引いて座って、脚を伸ばしていたのが良かったのか、痛みが出たのがかなり後の下山口ちょい前くらいで、脚の温存成功!ふくらはぎが痛むということは歩き方らしいので、もっと足運びを考えながら歩こう。どうせトロトロ、早い人には譲りつつ自分のペースでゆっくり登ってるんだし、もっとうまく歩けたらいいなー。


金時山、富士山はど迫力の近さに見えるし、登りごたえもある上、帰りは箱根の名所や施設の観光も楽しめ、締めに温泉のお楽しみまで揃い踏み。とてもいい山でした。風もなく気温も高めなとても良い登山日和で、久しぶりに急登で汗だく。温泉で汗を流すのがすごく気持ち良かったです。

なにより、あの山頂からの富士山の迫力は肉眼で是非見てほしいので、金時山、迷ってる方がいたら是非、登ってみてください。山頂には茶屋があるから、水分だけ持参の手ぶら登山でも行けますよ。足元さえ、しっかりした靴を履いていれば。