どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

白駒池から高見石(紅葉2020)

f:id:Aoituki:20201015221739j:plain10/14水曜日。北八ヶ岳にある紅葉の名所、白駒池に紅葉を見に行ってきました。 

今年もやってきました、7月からのグリーンシーズンに次ぐ登山トップシーズン、10月からの紅葉シーズン。お休みが一週間おきに平日連休の仕事の為(オットが。私はシフト制なので合わせてる)、前回の連休はまだ紅葉に早くて富士山を見に行ったけど、そろそろ紅葉がいい時期じゃないか?と、あちこちの紅葉登山の名所をここしばらくチェックしてました。

今年の紅葉登山の皮切りに候補に上がってたのは、日光の半月山から中禅寺湖男体山を眺めるコースか、奥日光の紅葉を見に切込湖・刈込湖を巡って光徳へ降りるコースあたり。ライブカメラやヤマップの該当地域の登山情報など見てましたが、どうも第一候補の半月山はまだちょっとだけ早い様子。どうするかー、と悩んでたらどうやら白駒池の紅葉が見頃らしいから白駒池にしよう!とオット提案。

白駒池から高見石は数年前に登ってヘタった場所だけど、少しは筋肉がついた今の脚ならどんなもんか試してみたいよねと、ちょうどちょっと前にオットと話していたし、紅葉が綺麗で有名な場所だし、第三候補地でもあったので今回の行き先は北八ヶ岳の白駒池に決定しました。

 

 

f:id:Aoituki:20201015221803j:plain今回のコース。行きは黄色、帰りは紫です。有料の白駒池駐車場に車を止めて、青苔荘(せいたいそうと読む)回りに池を一周して紅葉を楽しみ、その後、白駒荘裏手から高見石小屋を目指します。当初はその後、丸山経由で麦草ヒュッテ側に降りて駐車場に戻るつもりでしたが、思ったより天気が良くなくて景色が白くガスってつまらん、との事で白駒池にさっさか戻るコースを取り、白駒荘前でお昼を食べてから戻りました。

f:id:Aoituki:20201015221814j:plain事前情報により白駒池は日曜日あたりから紅葉が見頃になり、駐車場もかなり混むし、国道299号、通称メルヘン街道も渋滞になるとの事なのでこれは車中泊しよう!と、前日仕事後に20:00帰宅、夕飯を済ませ荷物パッキングしてから風呂に入り、22:00に埼玉の自宅を出ました。東松山から関越に乗り、上信越道に入り、佐久小諸JCTから建設中のため無料の中部横断道八千穂高原ICまで行き、そこから国道299号へ。夜のガスった山道を白駒池駐車場を目指します。(しかし中部横断道、これがすべて繋がれば上信越道から一気に中央道の双葉JCTから南アルプスへ行けるようになりますし、その先、清水で新東名へもアクセスできるようになります。主要高速に全て繋がれば大変便利。安曇野方面へ行くのにぐるりと上信越の新潟方面から下っていたのが、長野を真横に突っ切って行けるようになるかも)

夜中1:00に駐車場着。さすがにトップシーズンの白駒池駐車場、深夜1:00ですでに4割くらい埋まってました。車中泊の支度して1:30には就寝しましたが、かなり風が強い夜で寒いのなんの。夏用薄手ではなく普通の羽毛布団を持参しましたが、それでも薄ら寒くてなかなか寝付けず。上に二枚着込んでいたのを三枚にしてやっと寝つきましたが、2,100mの高度の夜を舐めてました。結論。冬の車中泊は装備を見直して2,000m以下で寝ようw

f:id:Aoituki:20201015221824j:plain翌朝7:00起床で8:00過ぎに出ましたが、平日の8:10分で駐車場はこの混み方。道を挟んでもう一箇所、同じくらいの広さの駐車場がありますが、トイレや売店のあるこちら側がやはり人気です。天気予報は11:00くらいから曇り時々晴れでしたが、朝の空はガスで真っ白。本当なら正面に見える山も見えません。

f:id:Aoituki:20201015221835j:plainこの看板前から道を渡って白駒池入り口へ。

f:id:Aoituki:20201015221847j:plainここが入り口です。ここから整備された道を15分くらい歩くと白駒池です。

f:id:Aoituki:20201015221858j:plain木道と砂利道で整備されてるので、白駒荘前から池を見るだけならパンプスでも大丈夫。それも人気の理由だな。

f:id:Aoituki:20201015221912j:plain左右は見渡す限り緑のコケの大地です。日常ではなかなか見れない、深山秘境ムードの苔の大地が手軽に見れるのも人気のひとつ。

f:id:Aoituki:20201015221923j:plain

こんな光景があちこちに点在し、一眼構えた方々が道端にしゃがみこんでコケの世界に見入る、これも白駒池ならではの風景ですw 

f:id:Aoituki:20201015221936j:plain池を右回りで歩くか左回りで行くかの 左右に別れる分岐。どちらからでも一周できますが、今回は目的地が白駒荘の裏手なので、左回り、時計回りで青苔荘経由で歩きます。

f:id:Aoituki:20201015221948j:plain10分くらいで青苔荘前に着きます。ボート乗り場から対岸の白駒荘を望む。ちょうどガスが上がってきてて暗い。

f:id:Aoituki:20201015221959j:plainちょびっと、1日2日くらい盛りを過ぎた感があるけど、それでも綺麗な紅葉。風が結構あるので、風に吹かれてガスが急に上がってきたり、ガスが薄れて瞬間日が差したりするような変わりやすい天気です。

f:id:Aoituki:20201015222012j:plain黄色から赤へのグラデーションが綺麗。ハゼ科かな?奥は青苔荘。

f:id:Aoituki:20201015222029j:plain青苔荘奥は白駒池キャンプ場になっています。このテン場は不整地に板で場所を作ってあるので、設営しやすそうだなーと思いました。 斜面のあちこちにテント場が散らばります。

f:id:Aoituki:20201015222043j:plainテント場を過ぎるとダケカンバの林。すでに黄色の葉が落ちて晩秋ムードです。

f:id:Aoituki:20201015222057j:plain白駒池は一周40分ほど。どこも木道が整備され、木道がない場所は砂利道になっていたりで、歩きにくい場所はほとんどありません。 パンプスにスカートの普段着でも大丈夫。ただし古い木道はすごく滑ります。私も一回つるりと滑ってすてーんと転びました。スポルティバTX5は滑らないメガグリップなのにー。あと、木道が狭く、二人並んで歩けないほどの幅の場所がいくつかあるので、そこはお互いに譲り合い精神でー。

f:id:Aoituki:20201015222113j:plainあいかわらずのもののけ姫の世界観が続きます。噴火の岩石を苔が覆う静かな世界。

f:id:Aoituki:20201015222124j:plain風が雲を追いやり、日差しが差し込むと景色の彩度が一気にあがります。スポットラトのような日差しに輝く対岸の黄色の紅葉が綺麗~。

f:id:Aoituki:20201015222135j:plain足元のコケの中にも紅葉が居ました。コケから芽吹いた常緑樹の芽が色づいている。

f:id:Aoituki:20201015222148j:plain隣の切り株には小さなキノコたちが。小さい秋、みーつけたー♪

f:id:Aoituki:20201015222201j:plain写真を撮りながら、景色を眺めながら池をゆっくり一周して9:11頃に高見石への登山口へ。ここから200mほど登りますど。

f:id:Aoituki:20201015222212j:plain最初は木道が続きますが、この木道が古く苔が生えている上、夜の雨で濡れてすごく滑ります。足元は注意して歩を進めたほうがベター。

f:id:Aoituki:20201015222232j:plainしばらくはゆるい登り道です。ほぼ平坦ですが、まるで土石流が流れたような有様で、一瞬、ここが登山道でいいか悩みますが、大丈夫、これ、登山道ですw

f:id:Aoituki:20201015222711j:plain白駒池は苔の名所でもあるので、苔好きさんが集まる場所でもあります。苔が見ごたえある場所には、このコケ丸くんの看板が立てられています。この高見の森の看板を過ぎると、すこし登山道の傾斜が増してきます。

f:id:Aoituki:20201015222245j:plain土石流跡的な道から、このような岩がごろごろした道になっていきます。ぱっと見はどこが道かわからないですが、 よく見てると人がよく通る場所は踏まれて苔がないです。苔がついてないとこを踏めば大丈夫。ただ、登山用手袋があるとはかどるかな。こんな岩ごろだからストックは邪魔になります。場所により手も使ったほうが楽です。

f:id:Aoituki:20201015222302j:plain斜面はどんどん斜度を増します。大きめの岩が出てくるようになり、登山道脇の木を手がかりにして大岩を乗り越えるような場所を過ぎると、すぐに高見石小屋前の広場につきます。

f:id:Aoituki:20201015222314j:plainついた!高見石小屋です。9:10頃から登り始めて10:00に到着です。毎度ながら木でできた小屋の文字が可愛い。

小雨が降ってきたので屋根があるテラス席は満席。室内でも食事ができるので内で名物揚げパンを食べましたが、室内に入るには住所氏名の記入と、マスクと、入口での検温が必須です。

f:id:Aoituki:20201015222327j:plain高見石小屋といえば名物揚げパン。小屋内に入らなくても表の注文窓口から注文できます。小屋番さんが奥にいて見えない時は、カウンターにあるハンドベルを鳴らして呼びます。

f:id:Aoituki:20201015222339j:plain名物揚げパン。400円で2種類を選ぶのがスタンダードですが、今日はふんぱつして全種盛り900円を注文。手前から左へキナコ、抹茶、チーズ。ゴマ、ココア。ゴマが新フレーバー。熱々の淹れたてコーヒーとココアを注文して、暖かい室内で頂きます♪落としたての香り高いコーヒーと、アツアツでジューシィな甘い揚げパンが染みる~!

高見石小屋の揚げパン、山小屋グルメとして結構有名になっているようで、普段着の若いグループもちらほら見ました。

f:id:Aoituki:20201015222352j:plain高見石小屋の裏にある見晴らし台、高見石。ここからは眼下に紅葉した白駒池を望めます。今回、それを見たくて来たんですが、どうやら今日は天気が悪くて見えない様子。先に揚げパン食べて時間調整して晴れ間を待ちましたが、一向に晴れる様子はないので、諦めて高見石に登ります。

この高見石、けっこうな岩登りなので高所恐怖症な方にはおすすめしません。また、ザックを下ろして身軽に登ること推奨なので、高見石小屋のデッキにはザック置き場があります。貴重品とカメラのみ持ってアタックしてください。晴れていれば眺めがいい場所なので、コーヒーでも入れてって気分になりますが、あいにく飲食禁止だそうで。

f:id:Aoituki:20201015222407j:plainてっぺんまで行きましたが、雲が上がってきてて、ガスガスで残念な景色。

f:id:Aoituki:20201015222421j:plain晴れていれば眼下に白駒池を望めますが、ガスで何も見えんわwすこし待ったけどまったく晴れる気配もないので諦めて下山します。

f:id:Aoituki:20201015222434j:plain真っ白で景色も面白くないので、さっさか 白駒池に降りるルートで下山します。すこしわかりにくいんですが、小屋の裏手に回り込むようにするとこのルートに入れます。見落とすと中山峠へ行ってしまうのでご注意を(前にやった)

ちょっと行くと丸山への分岐になるので、右手、白駒池方面へ。このコースで登って来る人も結構います。

f:id:Aoituki:20201015222447j:plain行きと違ってゆるやかで歩きやすい道です。こちらから登ってくるならスニーカーでも大丈夫。

f:id:Aoituki:20201015222503j:plain白駒池に降りてきたら、ちょうど少し晴れ間が出てきてた。なんだー、あと1時間寝坊して、朝の出発を9時にしたら高見石でちょうど晴れたかもー。天気についてはこの日は遅めがベターだったみたいです。

f:id:Aoituki:20201015222518j:plainやっぱり、紅葉は晴れた空の下が一番映えます。それと、湖沼はやっぱり空の青を映して蒼く見えたほうが綺麗。

f:id:Aoituki:20201015222536j:plainうーん、いい感じ。これを高見石から見下ろしたかったなー。原生林の中に、白駒池が青い瞳みたいに見える風景、一度見てみたい。曇天に見下ろしたことはあるけど、晴天はまだないから。

f:id:Aoituki:20201015222548j:plainTORQUEの広角カメラに切り替えて撮影。広角は画素数は落ちるけど、人の目で見る風景に近くなる。

f:id:Aoituki:20201015222605j:plain昨年かその前に火災にあって建て替えられた山小屋、白駒荘。白駒池には青苔荘と白駒荘と2件山小屋があります。お風呂もあるし、一度泊まってみたい山小屋です。建てたばかりの山小屋に泊まる機会なんてそうそう無いし。星空も綺麗らしいから一度泊まって見てみたい。

f:id:Aoituki:20201015222620j:plain隣接した今は使われてない白駒荘旧館もなかなかの良いムードです。白駒荘前のベンチやテーブルは基本的に白駒荘での飲食用で、と張り紙してありますが、旧館の奥にあるベンチとテーブルにはその張り紙がないので山メシに使えそうです。

ここで持参した、モランボンから出てるトッポギとラーメンのキムチ鍋キットで昼御飯にします。これがちょうど歩いてきた方々にキムチ的いいにおいを撒き散らしてたらしく、わざわざ側にきてにおいを嗅いでいかれた方もいらっしゃいましたwそのうちのお一方と話が弾み、昼御飯をご一緒に。我々のキムチ鍋と、その方の持参された生野菜に特製味噌マヨネーズを物々交換(笑)

地元長野の方のようで、楽しいお話をたくさんお聞かせ頂きました。また、どこかの山で会いましょうと別れましたが、こうした出会いも登山の醍醐味です。

日常では、こうして出先で他人と話す事、まして食事を一緒にする事はありませんが、登山はすれ違いに挨拶する習慣がある為(万が一の遭難に備えた習慣)、一期一会の方々とすれ違いにちょっと話したりする事があります。だいたいがたわいのない、今日の天気やこの先の道の話ですが、それでも人間の暖かさや優しさを感じるこういう場面が大好きです。

それを含めて、登山っていいな~としみじみ思います。まあ、基本的に山道ですれ違う人は自分と同じ登山趣味だと、同じ趣味を持つ同志よ、という気持ちも根底にあるんでしょうが、登山やってると人間の性善説を信じたくなります。こんな世知辛い世の中でも、山に居るときくらいは他人に優しくなりたい。

f:id:Aoituki:20201015222639j:plain白駒荘ボート乗り場より。船着き場はボート乗る方々しか入れないので、入り口から。開けて気持ちいい景色。広角で撮影。

f:id:Aoituki:20201015222751j:plain本当に名所だけあって紅葉綺麗だわ。ちょっと盛りを過ぎて、しかも晴天でなくてこうだから、本当に盛りど真ん中だったら息も出来事ないくらい見事なんだろうか。

f:id:Aoituki:20201015222806j:plainいつまでも見ていられるけど、そろそろ駐車場に戻ります。

f:id:Aoituki:20201015222819j:plain戻り道の途中、池に突き出てる見晴らしの東屋の側に、下の水際を歩く木道を発見。まだ歩いた事がないので行ってみます。木道に降りたところから白駒荘を見る。

f:id:Aoituki:20201015222839j:plain同じ場所から広角で撮るとこんな感じ。 

f:id:Aoituki:20201015222854j:plain木々の間から見る、水際の赤い紅葉が綺麗。

f:id:Aoituki:20201015222908j:plainここのグラデーション紅葉も綺麗でした。本当に曇天が恨めしい。晴天ならどんなに青空に映えて綺麗か。

f:id:Aoituki:20201017091127j:plain途中で見晴台みたいな場所がありました。広角で全体を撮ってみるとこんな感じ。

f:id:Aoituki:20201015222935j:plain瞬間陽が差した紅葉は、彩度上がって綺麗でした。木道は白駒荘側から青苔荘ボート乗り場まで続いていました。

f:id:Aoituki:20201015222950j:plain日があたると、苔も輝いていっそう綺麗に見えます。

f:id:Aoituki:20201015223003j:plain原生林も日が当たると嬉しそう。

f:id:Aoituki:20201015223015j:plain曇天で暗くてちょっと怖いムードの森に光が射し込むと、ベールを剥いだようにいきなり景色が明るくてなって、ファンタジーで綺麗な景色になる。陽光マジック。

f:id:Aoituki:20201015223027j:plainさて、駐車場に戻りますか。

f:id:Aoituki:20201015223041j:plain今日の下山後の温泉は、濁り冷泉の渋・辰野館へ。八ヶ岳には何ヵ所か温泉がありますが、北八ヶ岳だと前に行った稲子湯かこの渋の湯が有名かな。稲子湯とは八ヶ岳挟んで反対に位置するけど、白駒池がちょうど真ん中あたりだからそんなに移動も苦もなく、30分くらいで到着しました。

日帰り入浴はやってない時もあるので電話して予約推奨。1650円もしますが、一度入って見たかったんです。

f:id:Aoituki:20201015223054j:plain館内には3ヶ所浴場があります。

大浴場は湧水の加温で温泉ではないですが、シャワーやアメニティがあるのはここだけです。ドライヤーや洗面台があるのも大浴場のみ。

森の湯は冬季~5月までは閉鎖。冷泉源泉の露天と加温の内湯があります。

信玄の薬湯は内湯のみで、冷泉源泉と加温。

写真は森の湯の内湯です。あ、ここ、どこも湯船が深く90㎝あります。濁ってるから見えないけど、手前の段差場所から湯船に入らないといきなりドボンで深くてびっくりしますぜ(笑)。

f:id:Aoituki:20201015223108j:plain森の湯の露天は冷泉。冷泉温度18℃の冷たさに外気温17~19℃ほどの山中。……さすがに肩まで浸かるのはムリで、膝まで入って精一杯。

f:id:Aoituki:20201015223122j:plain信玄の薬湯です。3つ湯船が並びますが、手前は入浴不可の記載。

f:id:Aoituki:20201015223135j:plain加温は41℃くらいでちょうどいい温度です。上から注がれてる冷泉は飲泉可能と聞いて味見しましが、えぐみのある酸っぱさでした。酸性湯らしく、髪の毛はツルツルになりますが、手足の小さな傷とかしみます。草津ほど強くない感じですが。

f:id:Aoituki:20201015223148j:plainこの冷泉は内湯のせいか、20℃くらいだったので、足からゆっくり慣らして頑張って肩まで入りました。浸かっていると肌は冷たいけど、筋肉の内側からポカポカしてくるのが不思議、さすが効能の濃い温泉。

この渋のお湯は成分が濃いから、一度の入浴は15分まで、1日三回までの規制があります。

f:id:Aoituki:20201015223200j:plain入浴不可の浴槽。チョロチョロと冷泉が注がれてます。飲泉専用とか?料理にでも使うのか?それともここで源泉を溜めて慣らしているとか?

f:id:Aoituki:20201015223213j:plain冷泉浴槽と加温の浴槽の間は木の樋が渡されていて、常にフレッシュな源泉が加温浴槽にも流れ込むようになっています。また、冷泉と加温の浴槽の間は傾斜がついているので、オーバーフローした源泉が自然に一方向に排水される仕組み。

冷泉に浸かり、冷たさにひーひー言いながら加温に浸かる。冷えてるから加温が余計に熱く感じて、また冷泉に浸かるの交互浴ができてとても楽しい。

登山で酷使して下山時に痛みが出てるような、炎症おきてる筋肉は、まずは冷やせといいます。冷やしながら温泉の効能を染みさせる冷泉は、登山にもってこいの温泉ではなかろうか。しかも加温と交互浴して交感神経をリフレッシュさせる冷泉、かなり運動に良い温泉だと思います。

f:id:Aoituki:20201015223229j:plain温泉から出て16:00くらい。日没までまだ時間があるし、日本画家の東山魁夷の名作、緑の中の湖畔に白馬が一頭佇む「緑輝く」のモデル地、御射鹿池が近いということで、夕暮れの御射鹿池を見に立ち寄りました。雲間からの残照を受けて黄色に染まる紅葉と、風が止んで翠の鏡面となり、紅葉を映す池がとても美しく、いつまでも見ていられる景色。

f:id:Aoituki:20201015223243j:plain実際は小さな、農業用の溜め池なんですけどね。このあたりの湧水が温泉成分を含むのと、冷泉の影響でかなり冷たい為、そのままでは田に注げないから、池に溜めて酸性の成分を沈殿させ、冷たい水をあたためるための溜め池だそうです。

f:id:Aoituki:20201015223256j:plain日暮れ時で水鳥達が日中の餌集めから帰ってきて、次々に池に入って行きました。青首鴨の泳ぐ軌跡が、静かな湖面に一筋の白波をたてていく……。ぼーっとしながら、いつまでも見てられる静寂の世界。

一眼を構えたカメラ趣味の方々も結構居て、平日のこんな時間なのにと、御射鹿池の人気を知りました。

 

この後、茅野市内のファミレスで早々と晩御飯を食べて、諏訪ICから高速へ乗る予定でしたが、手前にイオンとmont-bellを発見。ちょうど今朝の車中泊と今日の登山で薄手フリースが欲しくなってたオット、mont-bellに吸い込まれてフリース衝動買い(笑)。ついでにイオンで長野の地酒なんか買ってから高速に乗りました。

2020年の紅葉登山の皮切りは、白駒池の紅葉を堪能し、高見石を登り、渋の湯を堪能してから御射鹿池を見る盛りだくさんコースで楽しみました。

次は栃木の方、日光の半月山や中禅寺湖畔あたりも見に行きたい。紅葉の盛りが過ぎてはいるだろうけど、落葉が物悲しい初冬の日光も悪くはない。そして11月になれば今度は近場、奥多摩秩父の紅葉が盛りになるのです……っ…。