どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

スノーシュー・北八ヶ岳/シラビソの森コース

ただいま、絶賛繁忙期中~(涙)息切れしそうな忙しさに翻弄され、毎日の残業にささくれる心に去来するのは、いつか見た雪景色。

『……おれ、この仕事が終わったら、スノーシュー行くんだ……』(←フラグ。)

不条理な電話に捕まり、そのせいで仕事が押して帰宅が23:00過ぎた日、次の休みは絶対に雪と戯れようと心に固く誓いました。

そんな私を嘲笑うかのごとく、休みに合わせたように最強寒波到来。しかし、発散しないとヤバイくらいフラストレーション溜まりまくってたので、オレは行くぜオレは行くぜと、ヤマテン、てんくら、アウトドア天気を見比べ、天気図や積雪予報をにらみ、八ヶ岳あたりなら晴れ間が拝めるカモと判断、北八ヶ岳に向かいました。

上に上がってみて、寒波の悪天候で風速強すぎて楽しめないなら撤退でと、スノーシュー抱えてピラタスのロープウェイに乗り込んだのです。

 

朝5:00起きで6:00出発。関越道→上信越道から中部横断道路へ入り、北横岳ロープウェイ駐車場には10時くらいに着。ここへ向かう途中は、新車の4WD性能を体感しながら青空に雪景色で気分アゲアゲでしたが、駐車場についたらちょうど空には大きな雲がかかり、景色が暗くてちょっとがっかり~。

うーん、なんか天気悪い~(涙)今にも雪が降りそう~。

しかし、ロープウェイ駅側は晴れ間も見えてる。気を取り直し、準備して駅に向かいます。

北八ヶ岳での初スノーシュー、赤い丸した緑色のコース、シラビソの森コースにしました。樹林帯をぐるっとする 短いコースですが、今季初のスノーシューなので足慣らし目的でもあるのと、明日仕事なので、疲れが残らない程度にしたいのもあり。

このスノーシューコースガイド、改札周辺には置いてなくて、ロープウェイチケット売り場でスノーシューコース図ありますか?と聞くともらえます。この日は①のコースは雪少ないので歩けないって言われました。

チケット売場には、今日の上の天候。気温マイナス13℃かー(汗)。

霧って事は山頂に常に雲がかかってるってことか。風も10mでかなり強いから、楽しめないようなら撤退するかと話しながら、10:40のロープウェイで山頂駅へ。

上についてみれば、……あれ?晴れてるじゃん♪やったーー!!

さすが標高2000m超え、白サンゴみたいな樹氷が~。実はこういう樹氷を間近で見るのは初めてだったりする。気分あがるあがる♪

これが噂の『八ヶ岳ブルー』ってヤツか!雪と青空が綺麗だ~。

風は強く、スノーシュービンディングをセットするため生指出すと痛くなるくらい寒いけど、この八ヶ岳ブルーのもと歩けると思うと心躍ります。

奥には北横岳が、ちょうど太陽があたって白く光輝いている。最強寒波は抜けていくところで天気は回復傾向だし、楽しみだー♪

坪庭に来たらみんな写真取る、お約束のキツツキを私も写真に収め、歩き出します。

まずは雨池峠方面へ向かい、途中から展望台方面へ右折し、五辻方面へ向かいます。シラビソの森スノーシューコースは、目印の赤い旗が立ってるので分かりやすいです。

そうそう、こういう景色が見たかったのよー!(歓喜

綺麗~、木々に雪が積もって白いツリーのよう。木々が防風林の役目をするので、山では樹林帯に入ると風は収まるのがお約束。

雪の積もったシラビソの間を、五辻方面へ向かいます。五辻方面へは先行者のトレースあり。先行者のトレースをたどりながら歩きます。

シラビソの森コースは、数メートルごとに目印の赤い旗があるのでコースは明瞭です。途中までは五辻へ向かう道で、途中から左手の斜面を登ります。シラビソの樹林帯内を歩いて、雨池峠へ向かう道、縞枯山荘の手前の道に出る感じ。

赤い旗に導かれた左手の斜面は、まさかのノートレースでした(汗)。今日は誰もこのコース歩いてないんかー。ロープウェイはわりと人居たけど、山頂駅からは坪庭や北横岳方面へ行く人と、ダウンヒルするスキーヤーとボーダーが多かったもんなー。

ここからはスノーシューでの登りラッセルが始まります。まあ、誰も踏んでない雪を踏むのがスノーシューの醍醐味、たまに笹を踏み抜いて股まで雪にハマりながら、ひと登りして振り向くと絶景。

前を向くと北横岳のほうには暗い雲が出てきた。暗い雲と明るい雪景色のハイコントラストが、なんか、中世の風景絵画みたいなダイナミックさ。

もっと雪がつくと、スノーモンスターになりそうなシラビソ達の間を歩きます。

風が作る雪の上の風紋、シュカブラが綺麗だったけど、つまりは風の通り道ってことで、風が常に当たる左側だけ頬っぺが痛い。ここで風防止にレインのフードを被りました。スマホやカメラいじるために、手袋外して生手出すと、1分で指先が痛くなる危険な気温です、マイナス13℃。

そんな厳しい寒さが育んだ樹氷がとても綺麗~。風の通り道だから一方向に雪が着いて育ってる、いわゆる雪山のエビの尻尾状態。

枯れ枝についた樹氷は白サンゴみたいで本当に綺麗でした。

最強寒波で降った雪はふかふかで、今回、過去一番の雪質でした。サラサラ過ぎず、重くなく、服についても濡れない乾き具合。

雪で覆われ、真っ白になった木々が本当に綺麗。砂糖細工みたい。

ただし、景色に見とれて油断すると足元の熊笹を踏み抜いてハマリます。もっと積もれば雪の重みでさらに圧雪されて踏み抜きしなくなるんだろうか。

正面に坪庭が見えてきた!坪庭を見下ろすこのポイント、正面の北横岳山頂まで見えて、よく見ると山頂に居る人たちまで見えました。山頂からもこちらが見えたかな。

ロープウェイ山頂駅が見える。左手奥の白くなってる山は霧ヶ峰。車山のレーダードームが見えました。

風は強いけどそのおかげで晴れ間が見えて、本当にサイコー。

この日は強風にくるくる表情の変わる天気。雲がかかって暗くなったり晴れたり。風に飛ばされた木々の雪が舞ったり、雪雲が通れば雪が降ったり。そして晴れ間が覗く度に、陽光に輝く雪景色がほんとうに美しいのです。

樹林帯が切れて、目の前に坪庭の溶岩台地が広がります。

視線を落とせば雨池峠方面への道への合流地点が見える。下の標識がある道に合流すればシラビソの森コース終了。

こういう斜面は尻セードでしょ、と尻滑りを試すオット。

ふかふか雪すぎて全く滑らず、雪にはまりこんで立てなくなったオットは、どうしようもなかったらしく、横になってゴロゴロ転がって下っていった……www

ふかふか雪を慎重に踏みしめ、私は歩いて下りましたw

降りてきた斜面を振り返る。太陽の下の雲のところ、虹がかかったみたいになってる。雲の中の水分に反射してるのかな。

後でもう一度降りてきたところの前を通ったら、足で踏み固めて尻滑りしてたグループがいた。 ふかふか雪は一度踏み固めないと、尻滑り出来ないのよね。

せっかくだから、縞枯山荘方面へちょっと歩いてみる。縞枯山荘へ向かう道は、坪庭台地の谷間を歩くから風がなくていい。雪のついた木々の隙間から、縞枯山荘の青い屋根が見えてきた。

縞枯山荘は冬季は休業中。この道をまっすぐ行くと、雨池峠を越えて雨池へ行く、スノーシュー雨池コースです。

ちょっとだけ雨池峠方面へ歩く。樹氷の森が美しかったので。

グリーンシーズンはシラビソの森に囲まれ風が抜けるこの場所、真っ白く凍りついた季節もいいもんだ。今回は、雨池へ行くコースは歩けなかったけど、全面凍結した雨池は上を歩けるから歩いてみたい。今度もっと風が無い時に来よう。

縞枯山荘前にに戻ります。三角屋根がフォトジェニックだけど、ここは開けていて風が抜けるから寒い~。夏は山荘でコーヒー飲めたけど、冬は休業中だし。

風を避けて、早々に坪庭台地の下の樹林帯へ移動。

木々に着いたモフモフ雪を見つつ、

立ったまま、山専ボトルに入れてきた熱々のチャイでひと休み。ここのとこ、雪遊びのお供はチャイ。熱々で温まるし、甘さがエネルギー補給になっていい。

スノーシューってなかなか座って休めなかったりする。ベンチはだいたい雪に埋もれてるし。

雪に重たく垂れたシラビソの下をくぐり、ロープウェイ駅に戻ります。

駅手前の開けた場所で、オットは雪にダイブ。過去一の雪質だもんね、気持ちわかるー。

駅についたら、ロープウェイの時間まで今度は雪遊び。アヒル雪玉作り器大小で、アヒルをつくりまくります。

お日様に輝くアヒル、かわいいww雪があまりサラサラすぎてもアヒル形ができないので、ほんとうに今回は雪質がちょうど良い。

しかし風速10mは伊達じゃない。風が強いから、作ったアヒルがどんどん飛ばされて減っていく~(泣)

風に負けぬよう、二人してしゃかりきにアヒルを作りまくりwwバリアフリー木道の手すりに、アヒル隊出現!

あまりにアヒルが風に飛ばされるから、バリアフリー通路にも作成w

ヒル越しに縞枯山。うん、今日はめちゃ楽しかった♪素晴らしい景色に感動したし、雪にハマりこんだ姿に互いにたくさん笑ってストレス発散できたよ!

下りロープウェイにはまだすこし時間があったので、山頂駅の展望テラスへ。ここは風が抜ける場所なのでめちゃ風が強かった。

それでも下りロープウェイに乗る頃にはマイナス8℃くらい。朝よりはずいぶん気温上がりました。体感もあったかく感じる。朝歩き出す前は気温測ってないけどたぶんマイナス10℃以下。寒いというより、もう痛かったもんw

展望テラスから樹氷で綺麗な縞枯山を眺めて、名残惜しくも13:40のロープウェイで下山しました。

いや~、楽しかった。ノートレースのコースは実は初だったけど、赤い旗のコースマークがしっかり立っていたので、道に不安は無く楽しめました。

シラビソの森コースは全長2キロ程度、コースタイム1.5時間ほどですが、シーズン開始の足慣らしちょうど良かったです。トレースがない分体力使ったので、これくらいの流さが良かったかも。

フラストレーションも発散出来たし、明日からまた繁忙期仕事がんばろー。