どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

GW東北遠征・八幡平と鳴子温泉

2022GW前半。4/27~4/29まで三連休が取れたので、昨年GWの行き当たりばったり車中泊旅・白駒池から野沢温泉みたいに、登山と温泉絡めた車中泊旅行を画策。当初は安達太良山鳴子温泉の予定が、八幡平アスピーテライン開通のニュースを見て、『八幡平行っちゃう?ドラゴンアイはまだたぶん閉じてるけど』と、急遽、岩手を目指すことに。

八幡平のあるところは、正式名称『十和田八幡平国立公園』。岩手県秋田県青森県にまたがる広大な国立公園です。もうちょい行けば青森って場所(実際、あと100キロ走れば青森だったし)。

自宅からは片道600キロ以上!ストレートに行って6時間です。往復だと1200キロ!日本を北から南まで走れる距離wさあ、どんな車旅になるか?

 

 

前日26日、仕事から帰宅して食事と風呂を済ませ、すぐに寝れる格好で23:00に自宅を出ます。羽生ICから東北道へ乗り、かっ飛ばすこと4時間。AM3:00に長者原SA着。リンクでJAF東北道図を載せてありますが、位置的には仙台の先です。ここで仮眠し、朝に目的地の松尾八幡平ICを目指す予定。

26日は午後から天気が崩れて雨になる予報で、夜はかなり強く雨が降ってました。翌日から回復する予報の為、天気が回復して晴れてから歩きたいと、当初10時に八幡平着を12時にずらして、朝8時まで長者原SAで仮眠にしました。5時間眠れてスッキリ♪ただ、朝の長者原SAはまだ曇り空。

高速道路案内図

AM3:00でも結構な数の車が止まってました。長者原SAはこじんまりしたSAで、駐車台数は多くないけど、かえって東北道での仮眠場所として穴場かもしれん。また使おう。仮眠なので、座席シートを倒すだけで寝ました。エコノミー症候群予防に、足元に荷物(シュラフ)を置いて靴を脱ぎ、シュラフの上に足を置いて、少しでも足を高くして寝たせいかぐっすり。8:00前に起きて9:00前にSAを出ます。

途中、前沢SAで朝ごはんを食べて、松尾八幡平ICを目指します。長者原SAからだとあと2時間30分の予定。

長者原SA以降もどんより曇り空でしたが、盛岡過ぎると晴れてきて、松尾八幡平IC降りたらこの天気♪高速降りたらすぐにアスピーテラインです。ICから1時間くらいで登山口のある八幡平レストハウスに着く予定。

窓の外の残雪がまぶしい。八幡平の山々はまだ真っ白で、雪好きとしてはわくわくします。アスピーテラインを登るにつれて、だんだん両側の除雪の量が増えてきます。そう、この雪の壁が見たくて八幡平行きにしたんです。

山頂レストハウス直前からは高い雪の回廊!アスピーテラインは4/15開通。でも、ここしばらくの暖かさに随分溶けた様子です。開通の動画ではもっと壁が高かった。

レストハウス到着!このレストハウスの向こう側、道路はさんだ対面あたりが登山口です。駐車場料金は500円。ちょい下に無料の駐車場もありました。

さて、山の天気をよく知る方々なら、写真の雲を見て解るかもしれません。そう、凄まじい風が吹いてるんです。登山天気予報のてんきとくらす、略しててんくらは、登山には向かないC予報で風速22mと予報してましたが、晴れてるし、まさかそこまでwと思って現地へ赴いてみたら、本当に風速それくらいあるwww

止めてる車が揺すられる、風に向かって歩けない、風を受けるとよろめく。帽子は吹き飛ばされそうになるし、写真を撮るスマホを構える手が風に揺れる、そんな世界。

これは歩くと危険だと判断し、八幡平ハイクは諦めました……。

前日夜に出れば、二日の連休でもハイクは可能とわかったし、今回は涙を飲んで安全をとります。夏か秋に、絶対リベンジにくるぜ、待ってろ八幡平!

駐車場の奥に見晴らし台があって、その周辺から望む岩手山。とっても綺麗~。片側が富士のように長く裾野を引くので、南部片富士とも呼ばれるそう。”ふるさとの山に向かひて言ふことなし”と啄木が詠んだ山です。

青森トドマツ(オオシラビソ)の原生林と、残雪と、岩手山。いつまでも見ていられる美しい北東北の景色でした。

パノラマで広がりを。

強風にスマホ構える腕が揺らされるので、真剣に写真や動画を撮る私を、見晴台からオットに撮られていたw

見晴台に登り、反対側を見る。こちらは秋田方面かな?

パノラマで。下を通る道は22日に開通した樹海ラインです。

さて、駐車場に戻り、雪の回廊を歩いて見に行きます。

レストハウス周辺で軽く4mは積もっているかな。この積雪量を除雪車や重機で切り開いて道を作るの、すごいな。

山頂レストハウス周辺はちょうど県境です。秋田と岩手の県境を足でまたげる。

スノーハイクをやめたので、一週間前に開通した樹海ラインを通って小岩井農場へ向かいます。

4/22に開通した樹海ラインのほうが、まだ雪が多い感じ。雪の回廊も高さがあって見ごたえありました。

樹海ラインを下る途中、小さな沼と水芭蕉の群生地を発見、芭蕉沼と言うらしい。路肩も広くなってるし、登山道みたいな道もあるので立ち寄り。

水芭蕉の群生のそばまで登山道がありました。道路からは10mくらい。この写真、奥まで全部白いのはすべて水芭蕉です。

まさか、尾瀬以外でこんな規模の群生を見れるとは。東北の自然、おそるべし。しかも山桜とか、コブシとか、同時に咲いてたりする。豪華絢爛、そして周りには誰も居ない。この景色独り占めですよ。(クマ注意の看板あり、八幡平は多いからねー)

水芭蕉、関東では簡単には見れないですが、この樹海ラインではふつーにあちこちで見れて、東北の山の深さ、人の手があまりはいってない自然の豊かさを思い知りました。

樹海ラインの道端、食べごろの蕗のとうがずっと連なってました。山菜もあちこち見かけて、すごい惹かれました。

岩手山の麓をぐるりと回って、小岩井農場のある雫石へ。農場あたりはずっと桜並木で、ちょうど満開時期でした。今回の東北、ちょうど桜の時期のようで、あちこちでソメイヨシノやエゾヒガン、しだれ桜に山桜をたくさん見れました。今回、もしかしたら桜前線の追っかけツアーかもしれんw

小岩井農場に来たのは、この『一本桜と岩手山』が見たかったからです。

www.koiwai.co.jp

アップで。八幡平から見る岩手山と違い、反対側から見る岩手山は優しい表情。ちょうど一本桜(エソヒガン)も満開。天気も晴れでいい景色でした。

一眼構えた方々もたくさんだし、観光バスも何台も乗り付けてました。この道を挟んだとこに駐車場あり(無料)。それでもプチ渋滞が起きてました。

さて桜も見たし、小岩井農場にいるからにはソフトクリーム!農場のまきば園は入場料800円するんで、駐車場にある園外のお土産ショップで購入。

どちらかといえばあっさりした、ジェラート食感のソフトで、味はミルク味濃い目です。隣の瓶はヨーグルト。売店で売ってますが持ち帰り不可なので、ここでしか食べれないヨーグルト(無糖)です。濃厚でクリーミー。ソフトクリームと一緒に食べると、ヨーグルトアイスになって更に旨し!

雫石から八幡平市に戻り、あらかじめ調べておいたレストランこかげで夕食です。

www.shokokai.com

カフェみたいな可愛い外観。

窓からは岩手山が見えますが、大きな木に遮られてます。もしかしたらあの大きな木が店名の由来かしら?

私はラムステーキを注文。醤油ベースのタレが美味しくて、ごはん完食です。

オットは生姜焼きを注文。野菜たっぷりで生姜の効いたたれが美味しく、オットも素早く完食でした。美味しかった、ごちそうさまです。

入店したのはディナータイム始まってすぐの17:30でしたが、次々に地元の方が入店されて、人気の店なんだなと思いました。オムライスやナポリタンも美味しそうで気になります。もしまた八幡平に来たら、また食べにきたいお店です。

お店の外に出て、大木を避けて岩手山を望む。夕暮れに薄赤くなってく姿もいいな。

御飯を食べたので、次はお風呂へ。予め調べていた『おらほの湯』が行ってみたら臨時休業。急遽、通りすがりに見かけたユートランド姫神へ。新しめの施設らしく、お風呂も綺麗で良かったです。

お風呂 | ユートランド姫神

お風呂から出たらコンビニでビールなど買い物して、道の駅にしねに移動。今宵はここで車中泊です。

ちょうど垂れ桜が満開で、とても綺麗でした。

夜桜まで見れて大満足。今日は桜ばかりみてるね、東北の花見旅だねとオットと。

窓は目隠しで塞ぎ、前席を最大に前に出して背もたれを前に倒します。後部座席を倒して荷室と繋げて寝るスペース確保します。荷物は後部座席と前席の隙間に押し込んで、倒した前席にも載せて。入らないものは、薄いフタ付き収納ボックスに入れて外の車の下へ。

そして、あとはエアベッド膨らませてシュラフ出せば寝れる状態で酒盛り。ビール飲んで、日本酒飲んで、おつまみ食べて。気持ちよく酔っ払って21:30にはシュラフに潜り込みます。朝方はちょっと冷えたけど、ぐっすり眠れました。

おはよーございます。今日は4/28木曜日、朝6:30の道の駅です。今日も快晴!青空です。

ふと見れば、岩手山がばーんと大きく見えます。この道の駅は岩手山がよく見えるんだな。

垂れ桜のカーテン越しに岩手山を望む1枚、風流~。周りの建物の生活感はどうにもならないけどw

今日は鳴子温泉へ行きます。鳴子で朝風呂するつもりなので、寝た姿のまま、歯磨きして顔だけ洗って着替えずに高速に乗ります。西根ICから古川ICまで、1時間40分ほど。古川ICから鳴子まで40分ほどです。

途中、前沢SAで朝ごはん。昨日も下りの前沢SAで朝ごはん食べたような(笑)

鳴子温泉では『湯めぐり駐車場』に車を止めます。無料。綺麗なトイレもあるし、奥には足湯もあります。今はコロナで使用不可だけど、温泉卵を作るためのお湯もありました。

まずは早稲田桟敷湯。早稲田大学の学生が地質調査のボーリング実習したら湧いた湯だそうで。だから早稲田の名前。

www.welcome-naruko.jp

町中の公衆浴場としてはモダンレトロな造りです。入浴料は550円。お湯は無色透明なお湯で、硫黄の香り。42℃くらいのちょうど良い湯加減でした。シャワーあり、ボディソープあり。脱衣所も広く綺麗でした。

次は滝の湯へ。1000年の歴史を持つお風呂で、地域の人から旅行者まで幅広く愛されてる公衆浴場だそうです。白濁したお湯に、樋から滝のようにかけ流されるお湯が特徴。ぬるめの打たせ湯がある小さめの湯船と、熱めの大きめの湯船があります。

www.welcome-naruko.jp

趣のある湯屋の造り。地域猫なのかな、番台にいる女性が猫に餌をあげてました。

入浴料安いっ!ここで券を買って番台前にある箱に入れるシステム。

番台の中にも茶トラの子が居ました。大きな湯船はピリピリするくらいの湯温。体感で44℃くらいかな。熱めが好きな私でもちょい熱いと感じる温度ですが、入っていれば慣れて気持ちよくなりました。奥にある打たせ湯のある湯船は深くて腰ぐらいまでありました。白濁して底が見えないから足がつかなくて焦りました。こちらは40℃あるか無いかの湯温。打たせ湯に打たれながら深めの湯船に浸かってると、極楽気分です。

このお湯のクオリティで200円……コスパ最高すぎます。鳴子温泉滝の湯、人気な理由がよくわかりました。

駐車場から滝の湯へは坂道を登る形で、滝の湯のほうが高い位置にあります。滝の湯から車へ帰る道すがら、鳴子周辺の山を見る。東北はちょうど芽吹きの季節で、昨日の岩手も山肌は萌黄ですごく綺麗でした。山頂に残雪残るあの山、なんて山なんだろう。

綺麗だな、芽吹きの山々。

ふと足元を見ると、マンホールまでこけし柄。かわいい。

ポストもこけし型でした。

鳴子の熱め硫黄泉で荒れた肌を癒すため、近隣の中山平温泉の立ち寄り温泉施設・しんとろの湯へ。ここのお湯はうなぎ湯とも言われる、Ph9.4のぬるぬるの温泉です。お湯に浸かり、手をこすりあわせたら、まるで化粧水の中に浸かっているみたいな感覚でした。顔を洗えば顔もツルツル。全身スベスベになります。お風呂上がり後の化粧のノリ、今までで一番でした。

ドライヤーが受付で貸出制なんですが、お風呂上がり後でないと貸してくれないのが玉にキズ。着替えてメイクしてるのに濡れたボサボサ頭で受け付けに行って借りて、また脱衣所に戻るのが正直めんどくさいです。そこだけどうにかしてくれたらまた再訪したい。お湯は最高なんだ。

この日は温泉の後に仙台の叔父を訪ねる予定です。昼食を食べ損ねて、鶴巣PAにて軽食を取りました。オットはこのメニューを注文、私は冷たいとろろそば。ホッケフライ、なかなか旨かったです。アジフライより好きかもしれない。

この日は久しぶりに会う叔父と仙台市内のいろは横丁へ。叔父が予約してくれたお店で、日本酒の宴でした。叔父さん、ごちそうさまでした。

www.iroha-yokocho.jp

28日夜は、飲むこともあり車が運転出来なくなるのでAPAホテル泊。

ダブルに2名泊で7500円ほど。ちょい狭いベッドですが、車中泊になれた体には広々ですw

一人4000円しないでシャワーもトイレもあり、アメニティも揃っている上、大浴場もある。しかも1Fにはコンビニ(ファミマ)もありました。APAホテルのCMは女性が踊ってるのが意味不明だけど、ホテルのクオリティはわりと最高でした。

翌朝4/29。今日は関東に戻る日です。朝はホテルの道挟んだ向かいにあるカフェで朝食。隣に五橋公園があり、新緑が美しいのでテラス席でゆったり。

9:00過ぎにチェックアウトし、まず向かうは昨日行った古川IC近くにある道の駅、あ、ら、伊達な道の駅。仙台から北に戻ることになりますが、道の駅として規模が大きかったのと、品揃えが良かったので。実は昨日、鳴子の帰りにちょろっと立ち寄りして下調べ済。

祝日の今日は、昨日とは違う屋台も出ていて、オットがどうしても食べたいと言うのがこれ。ほやの唐揚げの屋台。さすがにこれは関東では見たことないぞ!

曲者同士もすごく気になったけど、かき揚げは脂っこいからとオットに却下され、ほやの唐揚げを買いました。

見た目はこんな感じです。

けっこう一個がでかい。そして肉厚なほやでした。食べてびっくり!マジ旨い!これはビールが欲しくなります!ほやの磯臭い感じが唐揚げによってやわらぎ、食感は柔らかい鶏肉のよう。飲み込むと、ほやだな~という海の香りはしますが、噛んでる時はホヤとほぼわかりません。これはホヤが苦手な初心者にもいいんじゃないかな。

その後、古川IC近くの蕎麦屋に立ち寄り。道を走っていてのぼりに釣られて。

オットは石巻産の肉厚穴子の一本天ぷら付きの大穴子天そば。

私は、いろんな薬味で食べられるせいじん蕎麦に、穴子天を単品追加。薬味は右からネギとわさび、納豆、とろろ、山菜、おろし大根。

穴子はサクサクでふわふわジューシィ。思ってたよりデカいので、オットの穴子を半分こで良かったかも。一人一本はやりすぎでした。

その後、13:30には古川ICより帰宅の途に付き、途中、日本酒を買うために矢板で高速降りたりしながら、18:00には無事に帰宅できました。

 

いやー、楽しい三日間でした(26日入れたら四日か?)。本当に楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいますね。

思い返せば20年ほど前に、中古の安いシビックセダンでオットと青森へ行ったのが二人で行った初東北でした。私の父の実家が青森で、子供の頃は毎年車で家族で帰省していたので、その楽しさや東北の夏の涼しさをオットに体験させたかったからです。からりとして涼しい青森の夏をオットは気に入ってくれて、その後数年続けて青森へ行きましたが、ここ10年以上、東北を訪れていませんでした。

今回は久しぶりに東北へ行ってみたかったのと、今の車(新車で買ったヴェゼル)で東北道長距離走ってみたら、20年前のシビックとどれだけ乗り心地が違うだろうというオットの興味も叶えることができました。

年齢的に一気に600キロを走り抜けるのは無理ですが、途中で仮眠しながら行けば、八幡平は二日連休あれば今度また行けそうだし、行ってみたかった鳴子温泉も経験できました。仙台で美味しいものも食べられたし、親族の元気な顔も見れて、充実した3日間を過ごせました。30日に私が仕事なので帰ってきたけど、もし休みだったらもう一泊、どこかで車中泊していたと思います。

最近、遠出しても福島くらいだったので、こういう、どっか吹っ切れたような遠出もまた楽しいですね!なにより道の駅やSAのお土産が目新しいものばかりで、あれこれ目移りして楽しかったですよ!お土産にかなりつぎ込んだなあw

季節的にもちょうど桜と芽吹きの時期で、一番美しい時期を見れたのも大きかった。夏と冬に帰省してたから夏の東北と冬の東北は知ってるけど、春の東北は知らなかった。綺麗だとは聞いていたけど、こんなに美しいんですね、春の北東北。

さて、今回の心残りは八幡平ハイク。これは絶対リベンジしてやる!

 

 

今回の自分へのお土産。あ、ら、伊達な道の駅で見つけた、鳴子名物のなるみの大栗だんご。

中にはみたらしの海に泳ぐ、大きめの団子(温泉饅頭サイズ)が6個。団子の中は栗が一粒まるっと入ってます。しかも出来立て熱々の状態で店頭に並び、賞味期限は今日一日という、まず関東では食べれないだろうブツに心踊りました。

自宅に帰ってもほんのり温かいみたらしと、団子をスプーンで取ってがぶり。噛み付いた中からは栗の香りが広がり、やわやわの団子はびょーんと伸びてみたらしとよく絡みます。みたらしもあまりしょっぱくない、飲めるタイプ。ぺろっと4個完食、2個はオットへ。大変美味しい団子でした、また鳴子周辺に行ったら絶対リピートします!