どんな人生にも雨の日はある。

登山初心者の山歩きの記録と日常。行ける山から少しずつ。

残雪の入笠山

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世間を賑わす10連休のGW、前半は仕事、後半にやっとやってきたささやかな4連休に、こんな機会に山に行かなくてどーする?と令和初登山は5/3に南アルプスの端っこ、入笠山に来ました。

昨年のGWは、5/6頃に八ヶ岳の北横岳に登りました。下界は20度超える気温なのに、この時期はまだ2000m級の山は雪が残ります。寒気が来れば吹雪くこともある、まだ春遠いのがGWの高山。

しかし、安全な状況(安定した天気で尚且つ晴れて気温が高め)で、残雪を踏み抜きながら登るアルパインさがちょっとクセになり、今年もチェーンスパイクをお守りがわりにザックに忍ばせ、残雪踏みたい、冷や冷やした残雪の冷気を味わいたいと、八ヶ岳の対面にそびえる山塊、南アルプスの端っこにある入笠山を歩きにきたのでした。

 入笠山は中央道の諏訪南インターから30分ほど。スキー場の富士見パノラマリゾートがある場所です。標高1955m。

2000mには届かないけどほどよい高さの山で、高速からのアクセスもよく、登山道は整備されてトイレも多く、ゴンドラで1750mまで上がれるからちょっと登れば360度のアルプスビューという、いかにもGWの家族ハイクに好まれそうな条件が満貫リーチ的に揃う山です。おまけに小さいけど湿原もあるので高山植物も見れる。植物好きカメラ好きにも好まれるポイント加算w。

んなわけで、GWの恒例の中央道渋滞に捕まる前に諏訪南インターまで駆け抜けたいと、朝3:00起きで4:30出発!

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圏央道から八王子ジャンクション、そして中央道と高速は順調すぎるぐらいに通過、7:00には富士見パノラマリゾート駐車場に着。……しかし、ゴンドラ運行は8:30からな為、それまで仮眠をとります。がらがらの駐車場、チケット発券場所に近い良い場所を確保して、椅子を倒してしばしおやすみなさいzzz

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 富士見パノラマリゾートは、冬場はウィンターリゾート天国ですが、雪が溶けてからはMTB 天国になる様子。

広い駐車場の奥にはテントやタープが沢山設営されていて、どこのテント場か?という勢い。どれも、MTB を楽しむ方々のベース基地でした。

自転車の細かいセッテイングや組み立てなどにタープ貼って椅子出してるわけで。

登山道をタイヤの太いマウンテンバイク(MTB )という自転車で駆け抜けるレースは、プロの山岳レース、グレートレースにもあるし、一定の人気があるスポーツですが、登山道が荒れるからと、登山客との接触事故などもあり、普通の山では自転車は原則登山道乗り入れ禁止です。

しかし、この富士見パノラマリゾートは、スキー場脇ににMTB のコースを作ってあり、ゴンドラ山頂駅から樹林帯の中を麓の駐車場まで下れるとあって大人気の様子。しかも下り→ゴンドラでまた山頂→下りが延々できる、スキーのリフト券みたいな一日ゴンドラ券みたいなのがある様子。

テントの方々は、ここにテント泊しながら連日めったに出来ない山道ダウンヒルを楽しみまくっているというわけで。

 

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 仮眠を終えて、8:30ごろにレストハウスへゴンドラチケットを買いに行きます。昨年来た時に、一年間有効の割引スタンプをもらってたので、一人300円割引になりました。二人で600円浮いた、ホクホク♪支度をして、ゴンドラ乗り場に向かいます。ゴンドラ乗り場はレストハウス抜けて奥。しかし、登山客<MTB客の感じです。

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 おー、駐車場からでも八ヶ岳がこの距離にくっきり見えるのは嬉しい。

地元からは秩父や丹沢や奥多摩浅間山、群馬の山々なんかは見えるんですが、八ヶ岳やアルプスは見えないんだよー。

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 スキー場脇を通ってゴンドラ乗り場へ。スキー場に残った残雪に、ここより標高の高い登山道を思ってテンション上がる。

基本、私は犬体質。雪が降るとテンション上がるタイプ。

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 ゴンドラ乗り場に向かう道の脇にある、奥まった駐車場もテントが沢山。

脇に泥を落とす用の水場も用意され、MTBにとっては至り付くせり状態でした。

こういう駐車場でテント張れて泊まれる場所って少ないんじゃないかな。今は道の駅もだいたいがテント泊禁止、車中泊禁止だもん。子連れMTB 乗りを沢山見ましたが、小学生くらいなら、テントでキャンプして山道を自転車で駆け降りる体験は、とても楽しいGWの思い出として残りそう。車で5分にゆーとろん水神の湯という入浴施設があるから、テント泊でもさっぱり出来るし。

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 ゴンドラ乗り場外観。

ロープウェイとゴンドラの差はイマイチわからないから、ちゃんと停まって乗り降りする、沢山人が乗れるのがロープウェイ、乗れる人数が少な目で、動いてるのに飛び乗るのがゴンドラと自分識別してますw 

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 いつも、うまく乗れるか心配になります、動いてるゴンドラに乗る時。

係員さんが居るし、ちゃんとドア押さえてくれるけどね。5/1に令和になったのにちなみ、51番ゴンドラに当たると記念品とか書いてあった。ウチは51にはまったくかすらない84番でした。

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山頂まで15分程度。以外にかかります。大型で100人乗れる八ヶ岳ロープウェイなら、これ以上の標高差を10分以内で駆け上がるのに、富士見リゾートのゴンドラは乗り場の標高1000mから山頂駅の1750mに登るのにゆっくり15分。ですが、窓の外の八ヶ岳の絶景を楽しんでればすぐに着きます。

前回も思ったけど、このゴンドラから見る八ヶ岳はサイコー。真ん前に雪が残る最高峰赤岳とかバーンで、スゴイかっこいいです。標高が上がるたびに八ヶ岳が近くなり迫力増して見えるので、乗るときは必ず、山頂に背を向けて八ヶ岳ビューで乗りましょう。

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 山頂駅を出た所。駐車場は暑いくらいの気温でも、いきなりの残雪の山がお出迎え。

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 山頂駅の出口には入笠山の案内図が。山頂駅を出てすぐに植物園があり、歩いてすぐの入笠湿原までは一般の観光客も沢山来るので、一般観光客向けに整った設備や道案内などあります。

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 山頂駅を出てすぐ、八ヶ岳の絶景が目に飛び込みます。あと半月もすると、この斜面は一面、ドイツスズランの花畑になります。スズランの花園の向こうに八ヶ岳が浮かぶという、牧歌的で素敵な風景。

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 八ヶ岳を右に見ながら歩くと、ハイキングコースの案内図。ここで左に折れて車道を行っても、看板の右脇から樹林帯に入っても入笠湿原へは10分から15分で着きます。私らは看板の右脇から樹林帯の中へ。

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 樹林帯は落葉松メイン。下には熊笹が生い茂る、明るくて素敵な道です。落ちた落葉松の葉が積もってるせいか、道はふかふかで足に優しい。鳥のさえずりが絶えず聞こえる素敵な散歩道です。

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 歩きやすい素敵な散歩道を10分も歩けばこの看板が出てきます。その先の車道を渡ると入笠湿原入り口です。

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 湿原入り口には、山頂駅にあったものより詳しい案内図が。今回は紫が往路、黄色が復路です。

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 車道から階段を降ります。湿原は基本、低地にあるから行きは下りになる。

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 シカの被害は年々増大してるようで、あちらこちらの山でシカ避けの柵やネットを見ます。増えたシカは高山植物の花芽や、木の皮まで剥いで食べてしまうため、木は立ち枯れ、高山植物は枯れてしまうそうです。

初夏の湿原を黄色く彩るニッコウキスゲの花芽なんか、シカの大好物らしく、尾瀬ヶ原は食べられて大部減ってしまったそうだとか。

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 シカ避け柵はこんな感じ。基本、ちゃんと最後まで手で閉めます。扉の重さで閉め切れなくても閉まってくれるけどね。

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 柵の先には下りの階段。入笠山は一般の観光客も多く、高齢な方々もたくさん歩くせいか、段差が少ない歩きやすい階段になっています。あまり足をあげなくても降りたり登ったりできる段差の低い階段、最高です。

山の階段は、大体が歩幅に合わない高さや幅で、毎回どこの山でも苦労するのですが、この階段ならずっと歩ける気分♪この優しい階段は、ここの他には尾瀬ぐらいしか今のとこお目にかかった事ないなー。

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 階段を降りると急に空が開け、そこには湿原が広がります。木道が整備され、湿原内をぐるりと一周できる様子。

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 奥の斜面、昨年6月に来た時には一面日本スズランの群生地でした。まだ今は枯れ葉色ですが、あと半月もすれば若葉が萌えて、葉陰には日本スズランの控えめな白い釣り鐘型の花が見れるようになるんだろうな。

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 湿原を縦断し、奥の山彦山荘前に出ます。まだまだどこも枯葉色。昨年6月に来た時はキンポウゲの仲間が黄色の花を咲かせ、九輪草がピンクの花を咲かせて、斜面は一面スズランで、ズミの木の花が白い桜のように咲き誇り、とても綺麗な湿原でしたよ。

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 山頂方面へ向かいます。指導標なくてもわかるような道だけど、一般客を考えての配備だろうなー。

山頂から降りて来た時、サラリーマン仕様の革靴にスラックスの70代くらいのおっちゃんに、残雪あると聞いたけど山頂に自分も行けるかな?と尋ねられました。けっこうな雪があったので、その靴では無理だしドロドロだから服が汚れるからやめたほうがいいと伝え、その方はそうかと踵を返しましたが、つまり、残雪登山道を革靴で行こうと考えるような、そんな方々と登山客が入り乱れる場所なんで、案内がすごくイージーモードなんだと思う。

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 湿原に雪は見当たらないけど、雪解け水が小川を作ってました。手を入れたらすごく冷たかった。小川の側は枯れ草より緑色が多くて、こういう場所から春が来ることがわかる。

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 水芭蕉があると聞いていたので水場周辺を探すと、あった!白い小さな花がほんの少しだけ!

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 ズームしてみたけど、ちょっと白い部分が汚れているのが多くて残念。やはり水芭蕉は、ちゃんと見たいなら一度尾瀬に雪解け時期に行ってみるしかないかな。

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 水芭蕉は、この看板の裏側の水場にありました。

入笠湿原は、湿原としてはもう終末期なんだと思います。尾瀬に行っていると、尾瀬の湿原はもっと足元が水浸しだと気がつきます。ただし、奥の見晴らしの山小屋近辺はもうあまり足元に水はなくて、わりと乾いた草原がひろがります。湿原ではない草原には潅木や低い樹が生えていて、やがて木々が広がり樹林帯になりに草原は飲まれていくわけです。

入笠湿原はあまり水場が無い様子なので、何百年という長いスパンで考えたら、いつか木々に飲まれていくんだろうなと思いました。

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 階段をあがって、山彦山荘前で振り返る。あの奥の斜面、例の優しい階段がずーーーっと上まで続いています。スズランの時期に斜面の花を見るための配慮でしょうが、いくら登りやすい階段とはいえ、前回、あの長さの階段を上まで登るのは大変疲れたので、今日は来た道をもどるぞっと。

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湿原から出たところで綺麗なトイレ。ペット用のゴミ箱を脇に備えた、和式ですが綺麗な水洗トイレです。このトイレの前から、車道の脇を歩く道に入ります。

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 前回来た時も気になってたけど、この、ヒゲみたいなちょっと不気味なコケがあちこちの木に見られました。薄暗い日に霧の中でなびいているのを見たら、ホラー度満点。

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 触ってみたら、意外に固かった……もっとふわふわかと思っていたら意外にかっちりした手触りでした。期待を裏切られた気分でちょっと残念。ふかふかのコケの触り心地を期待してました。

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 道の脇には小さな流れが。よーくみると、奥の方はまだ流れが雪に覆われています。

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 こんな感じで、大人二人が並んで歩ける幅のなだらかな道で、とても気持ちがいい歩道です。

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 歩道が終わると、目の前に花畑と書かれた斜面が。ここはシーズンには色んな花が植えられるので花畑という名称。今はまだ枯れてるけど。

右側のマナスル山荘前からの登山道と途中で合流するようなので、前回歩いてないここを歩いて行きましたが、雪解けでぬかるんだどろどろの道で大失敗。素直にマナスル山荘前からの砂利の登山口から行けば良かった。靴はどろどろ、ズボンにはドロ跳ねが上がりまくり。ゴアの登山靴だし、格好は登山武装だから汚れてもいい覚悟は出来てたけど、オシャレな白いスニーカーなんかで来てる一般の女の子達は涙目になってた、その気持ちわかるわー。

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 泥地獄を抜けて登山道に合流すると、すぐに残雪が出てきます。まってましたあぁー!今日はこれを歩きにきたんだよ、雪を踏むのが目的なんだよ!

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 トレッキングポールがない方々は、滑るーーとかで逃げ腰になってましたが、これが目当てで来たもんだから、ワタシゃずんずん雪の部分を行く。

実際、圧雪されてアイスバーンになってるとこより、まだ雪が固まってないとこのほうが滑らないし、なにより、雪のおかげで泥で汚れた登山靴が綺麗になる!

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 途中で岩稜コースと巻道コースの分岐。巻道のほうが坂道はあるけどゆったり登れるコースで、岩稜コースは岩場が続くコース。もちろん、雪目当てだから雪の多い岩稜コース一択。

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 右へずんずん行きますよっと。手前、ぬかるみが見えますが、気温が高いので雪が溶けて、登山道は岩場でない場所はほとんどこういう有様です。ドロドロ地獄再び。

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 登るに連れて増す雪の量。たーのしーー!今年はあまり雪が降らなくて雪に飢えていたんだい。

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 去年の北横岳ほどの深さはなく、踏み抜きもなかったですが、アイスバーンが多くて何回か滑った。

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 ついでに登山靴ゴシゴシ。

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 樹林帯のカゲは雪が残るけど、日向は雪が消えているかぬかるんでいるかのどちらでした。

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 雪道にキャッキャしてるうちに上のほうが開けてきた。キター、山頂だ!

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 ついたー!山頂!山頂に着くと途端に左手に八ヶ岳がババーーンと見えるこの景色、ほんとうに好き。

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 着きました、お疲れ様でした。これまでの残雪が全くなく、山頂は乾いていてどこも座りやすそう。

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 11:00前くらいの山頂、まだ昼前のためそんなに人は多くないかな。前回来た平日でもこれくらいは人は居た。前回はスズランの時期ってのもあったけど。

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 八ヶ岳側に敷物を敷いて腰を下ろします。まだ昼には早いからコーヒーでもいれて軽食でもつまもうかと。

ふと右をみると、なんかスゲーかっこいい山が見えた。南アルプスだ。

とんがってるのが甲斐駒ケ岳。右側のなだらかなのが仙丈ヶ岳甲斐駒ケ岳の左側奥に鳳凰三山

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 甲斐駒ケ岳のアップ。うわー、すげー、私の脚力では行けそうもないなー。実際、甲斐駒ケ岳にある黒戸尾根は南アルプス三大急登だったはず。でも、見てる分にはほんとカッコイイ~。しかし、まだあそこは冬だ、完全に雪山の様子。

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 南アルプスの女王と謳われる仙丈ヶ岳。優美な姿が綺麗~。でも、あそこも完全に雪山だな。

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 反対側に歩いてきてみると、やはり雪をかぶった山脈が見える。雪の付いた高い山って、なんだかすごく綺麗で心弾む。これは中央アルプス

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 一番右側が木曽駒ケ岳かな。3000Mの峰々の世界は、5月GWはまだ冬。7月ぐらいで残雪が残るかなってもんです。場所によっては9月でやっと雪が全部溶ける。

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 戻ってきて、山頂の高い場所からまた八ヶ岳を見る。ちょうど左にポーズ取る方が入ってしまったが、その気持ちがすごくわかる。自分もそのポーズやりたいw

中央アルプス南アルプスよりは低い八ヶ岳は、南側の山頂部分に雪が残るけど、もう残雪の感じだな。

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 左にカメラを動かして北八ヶ岳側。八ヶ岳の端っこ、蓼科山と北横岳。こちらは山頂までもう雪が無い様子。前回GWに歩いた時も、北横は山頂には雪なかったもんな。

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 山を撮る私をいつの間にか撮られていた。今回はほぼ冬の格好。帽子だけ毛糸でなくて夏用。服装はジオラインの長袖アンダーに長袖の通気の良いジップアップのシャツを重ね、その上にソフトシェル。下はサポートタイツの上に通年用の厚さのパンツ。朝はフリースも着てましたが、気温が上がったので脱ぎました。風がまあまああったから、この格好でちょうど良かった。この日の山頂の気温は10度から13度ほど。

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 軽食を食べて、ザックを枕に寝転がる。風も止んできて、あたたかい日差しに春の霞の空、その下に残雪の八ヶ岳。ずっーーと、この姿勢で八ヶ岳を眺めていたい。飽きない。

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 寝転んで撮った空。なんともいえない薄雲がひろがる春の空が綺麗でした。

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 帰りは巻道を使って降りてきました。登山道入口前のマナスル山荘まで30分くらいかな?二回ほど、雪で遊びすぎて滑ってコケたのは秘密ですw

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 山頂駅まで帰って来ました。

ゴンドラ、ひとり300円、二人で600円の割引で乗れましたが、ゴンドラに乗るとレストハウスや山頂駅側のコーヒーショップでのソフトクリーム割引券をくれます。

入笠山の名物ソフトはルバーブソフト。ルバーブとは西洋の植物で、茎を甘く煮つめたものをフランスなどではジャムや甘いパイの具として使う食材です。でも、日本ではあまり見かけないのでぜひ帰りがけに食べてみたかった。

で、このソフトクリームが観光地価格で350円とか380円とかしてて、もらった割引券使うと一個300円になる。二人で600円になるので、ゴンドラの割引分の600円、ここできちんと回収されてるやんけ、やるなあ、富士見パノラマリゾート!って気分になりましたwww

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 わたしは全部ルバーブのやつ、主人はバニラとのミックスを注文、八ヶ岳を眺めながらコーヒーショップ前のベンチでソフトクリームを味わいました。

ルバーブ、甘酸っぱくてさっぱりしててかなり美味しい。酸味の感じはコケモモとかが近いかな。ゆる登山とはいえ、なんだかんだで汗をかいて疲れた体にはソフトクリームが染み渡る。

登山してきて、帰りがけにソフト売り場があったら食べずにはいられない、それがご当地ソフトなら尚更という、そういう登山客、観光客の心理を付いた見事なゴンドラ割引分回収作戦。でも美味しかったからいいや。

ゴンドラ割引、1年有効スタンプをまた押してもらったから、多分また来て、またソフト食べてしまい割引分チャラになると思うけど、楽しかったし、いい気分だからヨシとする。

 

入笠山、事前に富士見パノラマリゾートのHPで登山道に残雪があるか調べてきましたが、目的通り残雪が踏めて、頂上からは雪のアルプスのカッコイイ峰々が見えて、本当に満足した楽しい山行でした。この山頂は、前回も寝転んだけど、ちょうど傾斜があって寝転ぶのに向いているのも好き。

敷物を敷いて八ヶ岳を見ながらの食事の後、片付けてから帽子をかぶったままザックを枕に寝転べば、目の前に八ヶ岳と、久しぶりに寝転んで見る青い空

あたたかい日差しに気持ちよくなって目をつぶれば、遠くに登山客の人声や熊鈴の音、山頂のジャリを登山靴が踏む音など聞こえて、それはそれで別世界にいるようで楽しい。うつらうつらして目を開ければまた八ヶ岳の絶景。この絶景なら一日見ていても飽きないなと思いました。

歳を取ったら、八ヶ岳が見える場所で山を見て暮らしたいかも……って思えるような、そんな素晴らしい絶景の拝める入笠山山頂、オススメです。